2022/03/28 (月)

マイクロサミット ニュースレタ-3月号

1. SEMTECH社のマルチプロトコルLoRaチップ製品を紹介いたします。

A)  概要
pasted-image.tiffSEMTECH社は、米国カリフォルニア州に本社が在る、インフラストラクチャ、ハイエンドコンシューマープロダクト、産業機器向けの高性能アナログ/ミックスドシグナル半導体および高度アルゴリズムの大手グローバルサプライヤです。
SEMTECHには、イノベーション、規模、効率性、性能、採用率で他と一線を画する独自のプラットフォームを設計・製造してきた60年に及ぶ実績があります。
主な製品群として、人感センサーやESD保護を行うTVS製品、LPWA無線のLoRa製品が有ります。

B)   LoRa Edgeデバイス  LR1110
LoRa Edgeは、GNSS資産管理アプリケーションをターゲットとしてGNSS、Wi-Fi、LoRaトランシーバーをひとつのチップソリューションに統合した超低消費電力プラットフォームです。
LoRa Edge LR1110ソリューションは、SEMTECHのLoRa Cloud™ジオロケーション機能を活用してクラウドベースのソルバーで場所を判定することで、消費電力を大幅に削減します。

C)   C)   LR1110の主な特長
- 幅広い周波数帯をカバーし,多種無線に対応
          対応帯域:150-2700MHz
-        - 無線通信(マルチプロトコル)
          LoRaトランシーバー
          GNSS受信(GPS/Beidou)
          Wi-Fi受信(パッシブスキャン)
- 世界のISM周波数帯(150~960MHz)に対応
- LoRa/(G) FSK感度向上のための低ノイズRxフロントエンド
+22dBm 高消費電力トランスミッター出力
+15dBm 高効率トランスミッター出力
デュアルパワー+15/+22dBmの実装を簡素化できるPAレギュレータ供給セレクタを内蔵
ひとつの部品表(BOM)で複数地域に対応できる適応型マッチングネットワーク
LoRa Alliance®の定めるLoRaWAN®規格に完全準拠
-  小型パッケージ
QFN32(5x5mm)

D)  電気的特性
電源電圧                    1.8 – 3.7V
動作温度範囲              -40 – 85℃
パワーダウン時電流         0.8uA       
LoRa受信時電流         5.4mA       (FSK 4.8kb/s)
WiFi Scan時電流         11mA        (Preamble detect phase)
GNSS Scan時電流       10mA        (Capture phase)
WiFi入力周波数          2412 – 2484MHz
GNSS入力周波数        1.57542GHz (GPS)
GNSS入力周波数        1.5611GHz   (Beidou)

E)   LoRa Edge LR1110で解決できる問題点
-  複数のベンダーの部品(GPS、WiFI、ロケーションベース、LPWAN)を統合する場合は、BOMコスト、設計、調達が複雑になっています。
また、既存のソリューションでは消費電力が高く、大規模な展開において高価で複雑な操作であるバッテリーの交換を頻繁に行わなければならず、さらにコストのかかるセキュアな製造プロセスの導入やセキュアエレメントなどのセキュアなハードウェアの追加コストが必要となり、コストや消費電力、設計の複雑さが増しています。
-  屋外用と屋内用の管理ソリューションが別々に設計されているため、費用対効果の高いオールインワンの屋外・屋内用ソリューションがなく、市場の成長を妨げています。
-  IoTの導入において、資産の位置情報は一般的な要件になりつつありますが、コストが高いため、広く採用されることはありません。
これらの問題点をLoRa Edgeで解決できます。

F)   想定している市場
トラック・レンタカー車両管理、工事車両管理、農業機器管理、ペット捜索、コンテナ追跡、病院運用、建物運用、工場運用など

ご質問・お問い合わせは,マイクロサミット(株) sales@microsummit.co.jp 中野(ナカノ)までお願いします。

2. AzureWave社のWi-Fi HaLow*対応モジュールを紹介します。

A)概要
AzureWaveAzureWave社は、台湾、台北市拠点とする、WLANモジュール(ワイヤレスローカルエリアネットワーク)ではワールドワイドでトップ3にランクされる無線通信モジュール、カメラ用画像処理モジュールのメーカーです。
今回は、11ah対応モジュール製品をご紹介いたします。

B)Wi-Fi HaLow (IEEE 802.11.ah )は、「Wi-Fiアライアンス規格」に準拠し、暗号化方式を含めた過去のネットワークの設計資産を有効活用しつつ、「サブギガヘルツの利用」により、「広域 1.5km」かつ「高速 150kbp~15Mbps」の通信を可能とする規格です。

C)WiFi Halow (IEEE 802.11.ah ) 規格の特徴
・Wi-Fiの伝送距離が拡大 (従来のWi-Fiに比べて約10倍)
・端末からクラウドまでエンドツーエンドでユーザーが自由にネットワーク構築可能
・従来のWi-Fi同様、IPベースのフルオープンプロトコルを採用
・数Mbps程度のスループットの可能性

D)アプリケーション
・IoT, センサーネットワーク
・スマートホーム  
・スマート工場
・スマートシティ
・ウェアラブル機器

E)Wi-Fi HaLow*対応モジュール(AW-HM482-0BH/B1H)評価ボード(AW-HM482-B1H-EVB)外観

F)Wi-Fi HaLow*対応モジュール仕様

先行してUS版がリリースされていましたが、このほど国内の周波に対応した製品もご提供可能になりました。この機会に是非ご検討ください。

ご質問・お問い合わせは、マイクロサミット(株) sales@microsummit.co.jp 井波 (イナミ)までお願いします。