2021/10/26 (火)

マイクロサミット ニュースレタ-10月号

10月には例年通りノーベル賞の授賞者が医学生理学賞、物理学賞、化学賞、文学賞、平和賞、最後に日本人受賞に縁のない経済学賞の順で発表されました。
今年も日本人の真鍋氏(90歳)が物理学賞を受賞されました。過去に有った学問研究としての審美性は乏しくとも、身近な現在と、少し先の将来を予見させるクラウジウスとトムソンの熱力学が求め続けた成果だと思います。
コロナ禍から抜け出せぬ日々とは成りますが、10月は運動会の月でも有りました。
ニュースレター10月号は「韓国RedwoodComm社製LoRaWAN測定システム」と台湾Joymax社のアンテナ、RF製品を紹介いたします。

1.RedwoodComm社製LoRaWAN®測定システム

A)    概要
https://www.redwoodcomm.com/img/common/logo.gifRedwoodComm社は韓国に本社がある測定システム機器を提供するメーカです。製品群としてデジタルラジオ用,LoRaWAN®用,NFC用の測定システム,テスタを開発し全世界に販売しています。
これまでRedwoodComm社は,LoRa®およびLoRaWAN®技術の試験・計測に最適なソリューションを提供する,コンパクトなオールインワン・テスタ「RWC5020B」,RWC5020Bの特長を活かしつつ,魅力的な価格を実現した「RWC5020M」,そしてListen Before Talk(LBT)試験,Gateway Non-regression試験,Intermodulation Immunity試験など,様々な試験や測定に使用可能な干渉発生器「RWC2020A」を提供してきました。今回は,LoRaWAN®プロトコルアナライザの機能に絞った「RWC5021P」を紹介いたします。



B)    RWC5021Pについて
RWC5021Pは,エンドデバイス向けのLoRaWAN®プロトコル解析用の小型ドングルタイプのテスタで,プレ認証テスト機能とシグナリングモードで実行可能なリンクアナライザ機能を備えています。
プレ認証機能では,LoRa Alliance®が規定するLoRaWAN®の標準的な手順に準拠しています。リンクアナライザ機能では,ユーザが定義したコマンドや不正なMACコマンドであっても,
RWC5021PとユーザのDUTとの間でMACコマンドによる通信を行うことができます。コマンドでDUTと通信させることができます。自動化されたPCソフトウェアは,
LoRa Alliance®が規定する認証前テストを行い,ユーザのデバイスのテストとデバッグを支援します。すべての専用機能を使用するためには,RWC5021PをRWC5020x PCソフトウェアと接続する必要があります。
本製品はエンドデバイステストモードのみ提供しています。

C)    Key Features
l  プリサーティフィケーション・テスト機能
RWC5020xアプリケーションプログラムでは,LoRaWAN®プロトコル試験に対応した試験機能を提供しています。これを「LoRaWAN®事前認証」と名付けました。
バージョンは「1.0.2/1.0.3」と「1.0.4」が用意されています。 バージョン「1.0.2/1.0.3」では,EU,US,AS,KR,INの5つの地域を提供しています。
バージョン1.0.4では,EU868,EU433,US,AS,KR,IN,RU,AUの8つの地域の事前認証テストを提供します。その他の地域の認証機能は,公開され次第,追加される予定です。

l  リンクアナライザ
リンクアナライザ機能は、Linker,Script Editor,Payload Editorの3つの機能で構成されています。
リンカ機能を使用して,ユーザはDUTのすべての動作を監視し,DUTと通信しながらRWC5020xからすべてのリンクメッセージをダンプすることができます。
ペイロードエディタを使用すると,リンクテスト中にMACコマンドやユーザ定義のパケットを またはユーザ定義のパケットをリンクテスト中に送信できます。
また,スクリプトエディタを使用して,複数のMACコマンドを含むシナリオを作成し,それらを連続して送信することができます。

D)    対応プロトコル
(ア)   LoRaWAN®のバージョン V1.0.2,V1.0.3,V1.0.4,V1.1.0 クラスA/B/Cアプリケーション

E)    対応地域
(ア)   EU 868 // EU 433 // US 915 // au 915 // cn 470 // kr 920 // as 923 // in 865 // ru 864

F)    PCアプリケーション
(ア)   RWC5020xアプリケーションは,RWC5020x機器に内蔵されている全ての機能を実行するための全自動プログラムです。
RWC5021Pのプレ認証試験時の制御,リンクアナライザ動作時のMACおよびプロトコルメッセージのログ,DOC形式の試験結果文書の作成などを行います。

G)    仕様
(ア)   RF特性
- 周波数:      400MHz~510MHz、862MHz~960MHz
- 出力パワーレベル:    0dBm~-30dBm、Acc.+/-2dB
- 入力パワーレベル:    30dBm~-80dBm, Acc.+/-3dB
(イ)   その他
- 寸法:          100(H)×140(H)×30(D)mm
- デジタルインタフェース:           イーサネット,USB-C(VCOM)
- RFインタフェース:     SMA-F
- パワーインプット:       DC 12V/3A
- 重量:0.5kg

LoRa®はSemtech Corporation の登録商標です。

ご質問・お問い合わせは,マイクロサミット(株)  sales@microsummit.co.jp  斎藤(サイトウ)までお願いします。

2.  台湾Joymax社アンテナ製品を紹介します。

A)   概要
Joymax社は台湾桃園に本社が有ります創業1994年の各種アンテナ、RFコネクタ、ケーブルアセンブル製品を開発、製造、販売する従業員510名の会社に成ります。製造工場は桃園と中国昆山市に有ります。
2021年には台湾UMT社( Universal Microwave Technology / マイクロ波、ミリ波アンテナ、部品開発、製造)の傘下企業(Radiation Technology社、Genton Tech社も傘下企業)と成りました。
以下にアンテナ製品、RFコンポーネントを紹介します。

B)   ポータブルアンテナ 100Aシリーズ ( 可倒型 防水仕様)
小型、コンパクトなデザインで使いやすいアンテナと成ります。



E)   屋外 4x4 MIMO アンテナ  026 Panel

アンテナカバーの有る屋外使用の製品です。

F)   RFコンポーネント製品
無線装置に実装されるアンテナのアクセサリーも充実して居ります。

この様に、Joymax製品アプリケーションはGSM, 4G-LTE, 5G Sub-6, Wi-FI 802.11/6/6eからNB-IOT,LoRA, GNSSからミリ波までのコネクタ、ケーブル( 導波管も含む)、アセンブル製品対応までをカバーしています。

ご質問・お問い合わせは、マイクロサミット(株) sales@microsummit.co.jp  石井(いしい)までお願いします。